こんにちは。
いつもカインドオル 三軒茶屋店をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
今回は、当店に入荷したアイテムの中から、COMME des GARCONSの歴史を語るうえでも非常に興味深い一着をご紹介いたします。
それが、こちらのCOMME des GARCONS HOMME(コムデギャルソン オム)のリバーシブルウールブルゾン。

一見するとシンプルなスタジャン型のブルゾンですが、年代やディテールを紐解いていくと、現在のファッションにも通じる革新的な要素が随所に見えてきます。
COMME des GARCONSの最初のメンズライン「HOMME」
COMME des GARCONS HOMMEは、1978年秋冬にスタートした、COMME des GARCONSにとって最初のメンズライン。
デザイナーは、川久保玲氏。
現在ではCOMME des GARCONS HOMME、HOMME PLUS、SHIRTなど、数多くのメンズラインが存在しますが、その原点ともいえるのがこのHOMMEです。
そして、初期のCOMME des GARCONS HOMMEを語るうえで欠かせないのが、“デカオム”と呼ばれる時代。
一般的に1978年秋冬から1983年秋冬頃までの初期HOMMEを指す呼び名で、当時の特徴的な大きなロゴ表記のタグから、現在では“デカオム”という通称でヴィンテージファンの間でも知られています。
今回の一着も、まさにその最初期にあたる個体。
タグやディテールから判断すると、1981年秋冬から1983年秋冬頃のアイテムと推測されます。
1978年のライン誕生から間もない時期に作られた、非常に歴史の古いCOMME des GARCONS HOMMEです。
今では当たり前となった「インサイドアウト」の先駆け
このブルゾンを見て、まず目を引くのがリバーシブル仕様。
表裏を反転させることで異なる表情を楽しめる一着ですが、単なる「2WAYウェア」として見るだけでは、このアイテムの面白さは伝わりきりません。
現在では、縫製仕様や裏側のディテールをあえて表に見せる「インサイドアウト」という表現は、ファッションにおいて決して珍しいものではありません。
しかし、このアイテムが作られた1980年代初頭においては、非常に革新的な発想でした。
服を服らしく見せるために隠されていた構造やディテールを、あえてデザインとして捉える。
その考え方は、後のCOMME des GARCONSが生み出していく服にも繋がっていく重要な要素です。
さらに興味深いのが、1985年秋冬のCOMME des GARCONS HOMME PLUSのコレクション。
モデルが本来の着用方法ではなく、アイテムを裏返すようにして着用していたことでも知られています。
そう考えると、今回のブルゾンは、後のCOMME des GARCONSが見せていく「服の表裏」という考え方を先取りしていたようにも感じられます。
ミニマルなのに、強く印象に残る仕立て
デザインを細かく見ていくと、もう一つ面白いのがその仕立てです。
フロントには比翼仕立てを採用。
一見すると非常にすっきりとしたデザインですが、ボタンや前立てといった本来目立つはずのディテールを隠すことで、ブルゾン全体が非常にミニマルな表情に仕上げられています。
この「装飾を足していく」のではなく、「必要なものを削りながら服そのものの構造を見せる」という感覚には、当時のDCブランドらしいモードの空気を感じます。
スポーティーなブルゾンをベースにしながら、パターンや仕立てによってどこか知的で洗練された印象を与える。
これも、初期COMME des GARCONS HOMMEならではの魅力ではないでしょうか。
ヴィンテージらしいロゴと、今着たいボックスシルエット
そして、個人的にかなり惹かれるのがロゴの存在感です。
ヴィンテージのステンシルを思わせるようなロゴが大胆に配されており、現代のCOMME des GARCONSとはまた違った、初期ならではの無骨さがあります。
一方で、シルエットは今の感覚で見ても非常に取り入れやすいボックスシルエット。
肩幅と身幅にゆとりがあり、着丈はすっきりとしているため、古い年代のアイテムでありながら、現在のスタイリングにも自然に落とし込めます。
「古い服だから面白い」のではなく、今着ても格好いい。
そのうえで、40年以上前に作られた服だからこそ生まれる雰囲気がある。
このバランスこそ、このブルゾンの大きな魅力だと思います。
最初期だからこそ惹かれる、COMME des GARCONSのアーカイブ
近年、ヴィンテージやアーカイブアイテムへの注目が高まる中で、COMME des GARCONSも国内外を問わず大きな存在感を見せています。
特にCOMME des GARCONSのアーカイブでは、ブルゾンやロゴを用いたアイテムはコレクターからの注目度も高く、年代やデザインによっては現在でも高い相場で取引されています。
その中でも、今回ご紹介したのは1978年のHOMME誕生から間もない、“デカオム”と呼ばれる最初期の時代の一着。
後世のCOMME des GARCONSに繋がっていくアイデアを、まだブランドがメンズラインをスタートさせたばかりの時期に見ることができる、非常に興味深いアーカイブです。
現在のファッションシーンで評価されている「インサイドアウト」や、ボックスシルエット、ロゴを活かしたデザイン。
それらを40年以上前の服から改めて見ると、COMME des GARCONSが長年にわたってファッションに与えてきた影響の大きさを感じさせられます。
COMME des GARCONSがお好きな方はもちろん、ヴィンテージやアーカイブウェアがお好きな方にも、ぜひ一度実物を見ていただきたい一着です。
カインドオル三軒茶屋店ではCOMME des GARCONSのアーカイブもお取り扱いしております
当店では、COMME des GARCONSをはじめ、国内外のデザイナーズブランドやヴィンテージアイテムを幅広くお取り扱いしております。
今回のような年代の古いアーカイブアイテムについても、ブランドの歴史や年代、タグ、デザイン、素材、状態などを確認しながら、一点一点査定を行っております。
ご自宅に眠っているCOMME des GARCONSの古いアイテムや、年代が分からないアーカイブなどがございましたら、ぜひ一度カインドオル三軒茶屋店までご相談ください。
専門スタッフが一点ずつ丁寧に査定させていただきます。
COMME des GARCONSのアーカイブをお持ちの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
皆様のご来店を心よりお待ちしております。






