【新入荷】RAF SIMONS 17AW 今は無き伝説のブランドについて解説&紹介│カインドオル三軒茶屋

いつもカインドオル　三軒茶屋店をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。

今回は、数ある新入荷アイテムの中から、特に注目すべき珠玉の一品たちをピックアップしてご紹介いたします。

◆ 今、注目すべき新入荷アイテム ◆

カインドオル三軒茶屋店が自信を持っておすすめする、最新の入荷アイテムをご紹介いたします。それぞれのアイテムが持つストーリーや魅力を、丁寧にお伝えできれば幸いです。

Brand: RAF SIMONS(ラフシモンズ)
Item: DETLEF E81 Parka With Removable Jacket　モッズコート　709-010011
Season: 2017AW
Size: 44
Color: Black
Condition:目立つ汚れやダメージは特になく、ユーズド感が少々ございますが気にならない程度です。
Price: 72,270円（税込）
Special Point:

［ブランドについて］

ラフ・シモンズは、現代ファッションにおける最重要デザイナーのひとりとして語られる存在です。
その理由は、服作りに込められた感情の強度と、
カルチャーを鋭く読み解く知性が同居しているからです。

Photo: Pascal Le Segretain/Getty Images

彼のコレクションには、若者の不安や衝動、社会に対する反抗心といったエネルギーが宿り、
服がまとう空気そのものがメッセージとして機能します。
とりわけ90年代後半から2000年代初頭にかけてユースカルチャーを背景としたクリエイションは
ストリートとモードを分断なく繋ぎ、その後のデザイナーたちに決定的な影響を与えました。

ラフの魅力は、コンセプトが強くありながらも、
決して難解に傾かず、着る人の内面を自然と引き出す点にあります。
ミニマルなシルエットに一切の無駄がないカッティング、
そこに重ねられる感情的なグラフィックや象徴的なモチーフ。
それらが融合することで、静けさの中に強烈なメッセージが漂う独特の佇まいが生まれます。
彼の服は、着ることで“物語が始まる”ような感覚を与えてくれ、
単なる衣服以上の体験をもたらします。

さらに、アーカイブが年々高騰し続けていることからも分かるように、
ラフ・シモンズの作品は時代を超えて評価される普遍性を持ちます。
それは、流行を追うのではなく、
本質的なクリエーションそのものを探求し続けているからにほかなりません。
過去の作品が今見ても古びず、むしろ新鮮さを放つのは、
その服がデザイナー自身の思想と文化的背景を強く宿しているためです。

ラフ・シモンズに触れるということは、ファッションを“消費する”のではなく、
文化を自分の身体を通して“受け取る”行為に近いものです。
彼の服は、モードの可能性がどれほど深く、豊かなものになり得るのかを示し続けており、
現在のファッションにおいても比類なき存在感を放っています。

［アイテムについて］
このアイテムはデザイナーの思想とサブカルチャー的感性が
最も濃密に混ざり合ったシーズンを象徴するアイテムです。

特に目を引くのは、背面に大きく配された印象的なフォトプリントです。
このプリントは単なる視覚的装飾ではなく、
ラフが常に追い続けてきた“若者文化への敬意”と“反抗の美学”をストレートに表現するものとして
強い存在感を放ちます。
歩くたびに背中で語るような視覚的インパクトは、
他のミリタリーコートとは一線を画す、このモデル最大の魅力と言えるでしょう。

アウターシェルは、ミリタリーの無骨さを残しながらも、
都会的なラインへと巧みに再構築されています。
肩の落ち具合や全体のボリュームは過剰になりすぎず、
それでいてドラスティックな空気感をまとわせる絶妙なバランスです。
取り外し可能なインナージャケットは機能性としてはもちろん、
季節や着こなしに応じた表情の変化をもたらし、
アーカイブピースとしての価値をさらに引き上げています。

単体で羽織るだけでスタイリングの軸が決まり、
背面プリントが視線を奪うことで、
日常のコーディネートにもアート的な緊張感を与えてくれます。
時代を経ても色褪せない理由が、この一着には確かに宿っています。